昨年の同時配信の利用率はわずか6%

ただ、単に家でネット接続が可能なだけで受信料を請求されるわけではない。視聴用アプリをインストールしたり、視聴用IDを登録したりした時点で徴収することを検討中だ。

「カラー放送、BS放送のスタート時と同じ夢を描いて収入拡大を見込むのでしょうが、ネット配信の利用者は限られそう。いずれにせよ、視聴した分だけ徴収する従量料金でないとさらに公平性を欠く」(服部名誉教授)

昨年11~12月、NHKは9500人の参加者を集め、総合テレビとEテレを対象に「同時配信」と「見逃し配信」の検証実験を行っている。その結果、同時配信の利用率は6%で、見逃し配信の8.5%より低かった。

もし強行導入することがあれば、本番ではもっと悲惨な結果が待つだろう。国民はこうした施策を望んでいるのだろうか。

(写真=東洋経済/AFLO)
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