また「いい日本にしたい」「みんなが尊重される社会」など、誰でも思いつく曖昧なフレーズでしかアピールできないなら、政治家としての適性を疑うべきだ。具体的な国家像や近未来図に言及したら、能力については合格点。さらに専門的知識があれば申し分ない。

ツイッターやフェイスブックなどSNSで自分の行動をいちいち呟き、「これから3時間しか眠れないが、日本のために頑張る」などと書き込む政治家がいるが、これは単なるアピールで、事実ではないと疑ったほうがいい。そもそも本職で多忙ならば、頻繁にSNSに書き込めるはずがない。

写真=AFLO

しかも、そうした政治家には「ヒラメ」が多い。上層部の覚えがめでたければ出世できると信じており、ろくな仕事もしないまま、アピールだけ繰り返す。また上層部の言い分をただ繰り返すだけの議員も要注意。自分の頭で考えていない証拠だ。

実際に上西小百合衆院議員は、初当選時のインタビューで何一つ自分の言葉で答えられず、「橋下代表のおっしゃる通りです」のみ繰り返した。上西氏は12年の衆院選で大阪7区から日本維新の会(当時)の公認候補として出馬し当選したが、同選挙区は「日本維新の会から出れば当選確実」と言われた選挙区だった。

ここまで見てきた政治家の信用度を見るポイントは、意外に平凡だが、政治家に限らず広く通用することに、恐らく異存はなかろう。甘い言葉や都合のいい事実だけを語る政治家に騙されないためにも、実生活で人の本性を見抜く、もしくはわが身を省みるためにも、活用の仕方は多々ありそうだ。

▼信用度を見抜く8つのポイント
1. 服装・髪形がチャラい→異性のことしか頭にない
2. 言動が荒く、傲慢→何かやましいことを抱えている
3. 経歴・血筋を鼻にかける→経歴は眉ツバ。突き抜けた血筋なら案外アテになる
4. 攻撃的だが受けに回るとダンマリ→脇が甘い。けじめがない
5. 節操がない主義主張が変わる→その場しのぎしか考えていない
6. 指示・アピールが曖昧、抽象的→仕事に思い入れがない
7. “忙しい”アピール→実はそうでもない。ロクに仕事をしない
8. 上の意向ばかり気にする→自分の頭で考えない「ヒラメ」
(写真=共同通信フォト、時事通信フォト、AFLO、Getty Images)
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