『続・哲学用語図鑑』(プレジデント社刊、田中正人著、斎藤哲也編集・監修)より
▼三木清

兵庫県生まれ。京都帝国大学哲学科卒業後、ドイツ、フランスへ留学し、ハイデガーから強い影響を受ける。帰国後、1927年に法政大学教授就任。マルクス主義を哲学的に捉える論文を数多く発表した。1930年に日本共産党への資金援助の嫌疑で検挙・拘留され、法政大学を退く。1945年、共産主義者をかくまった嫌疑により検挙・拘留。終戦後、刑務所内で病死。

▼九鬼周造

東京芝(現・港区)に、男爵九鬼隆一の四男として生まれる。東京帝国大学哲学科、同大学院を経て、1921年からヨーロッパへ留学。ドイツではリッケルト、フッサール、ハイデガーに学び、フランスでベルクソン、サルトルと親交を結んだ。帰国後、京都帝国大学で教鞭を執り、ハイデガー哲学をはじめ、当時最先端の西洋哲学を紹介した。1941年、53歳で死去。