質問しない人は「前のめり」姿勢でアピール

3:前のめりの姿勢

(1)や(2)を読んだ人の中には、「それができたら苦労はしないよ」と思う方がいるだろう。要するに、会議で前を向いていたらやる気満々だと思われて意見を求められかねないし、気の利いた質問ができないから困っているのだよ、と。
 
あるいは、こんな声もあるだろう。会議の大半は形式的なもので、そこに座ってさえすれば良く、失点さえ防げれば良いのだよ、と。

そんな人に勧めたいのが、最後の(3)。前のめりの姿勢で話を聞くことである。裁判員もそうだが、人は集中してくるともっとよく話を聞こうとして自然と姿勢がグッと前に傾く。本人の心中のほどはいざしらず、外から見ていて熱心さを感じる姿勢になるのだ(真逆なのが椅子の背にもたれる姿勢)。

▼興味がなくても、黙って「前のめり姿勢」をする効能

この姿勢はメモを取るのにも適していて、前のめりになりつつ、ときどきペンを走らせていれば、会議に”参加している感”が出せるから便利でもある。さらに、たまにウンウンとうなずいてみせれば思慮深そうな印象を人に与えられるかもしれない。筆者の経験では、仮に退屈な話であっても前のめりの姿勢で話を聞くと、内容が頭に入ってきやすくなるのだ。

もしもあなたが会議の進行役やプロジェクトリーダーなら、と仮定してみよう。前のめりの社員を前に、議題と関係のない自慢話をしたりマニアックな技術論に終始したりするのは申し訳ない、と感じるに違いない。すなわち、顔を前に向けず質問をしなくても「前のめり」をキープすれば、積極的に参加しようとしている印象を周囲に与えられるだけでなく、会議の時間短縮化といった効果も得られて、会議をうまく乗り越えられるかもしれないのだ。

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