英語がしゃべれると世界中がホームになる

三宅義和・イーオン社長

いまや、多くのスポーツも国際化が進み、海外遠征の機会もどんどん増えてきました。その際、よく「ホーム&アウェー」という言い方をします。自国での試合と相手国でのゲームのことです。日本で行う場合は、ほとんど外国語の心配をすることはないでしょう。けれども、海外に出かけるとなかなかそうもいきません。

実際、文化や習慣の違いに戸惑うこともあるでしょうし、何より言葉が通じないというのは、ものすごいストレスや疎外感の原因になってしまいます。自分の言いたいことが伝えられず、相手が怒鳴っている意味がわからない。しかも、敵地ではスタジアムを埋める観衆はほぼ全員が相手国の応援団です。

しかし、英語が話せれば世界中がどこでもホームになります。この前、大阪のイーオンキッズのイベントに参加したときのことです。「将来は水泳選手になるんだ」と言っていた男の子がいました。海外で優勝して、インタビューを受けるときに、英語で答えたいというのです。それだけでファンが増えます。まさに、そこが第2のホームになるでしょう。

こうした前向きな子どもが本当に日の丸を背負うようになれば、高いパフォーマンスを発揮すると思います。実力を出し切れるかどうかは、そのときの心の状態で大きく影響します。英語を十分理解しストレスがないという状態はすごく大きい。同じ力を持っているとしたら、心が安定している選手が有利に決まっています。

そして大事なのは、そうした目標設定が英語力を身につけるモチベーションになることです。やはり、必要に迫られた場に自分を置くというのは非常に大切なことです。英語が自分の人生にとって重要かつ必要だという価値観がないと、人間は誰でもなかなか真剣に学ばないものなのです。