ネジザウルスのような「まだこの世にない人々に必要とされる商品」を発想するには、「解決されていない課題」を見つけることが大切です。

そこで当社では、そうした課題の発見のために、正式な開発会議とは別に「MINI-MON(JU)」や「BOKE-MON(JU)」と名付けたミーティングをよく開催します。お察しのとおり、「3人寄れば文殊の知恵」から名前をとったミニ会議で、肩肘張らず社員同士が自由に意見を言い合う場としています。

参加した社員たちは、のべつ意見を言い合っては大笑いをするので、周囲の顰蹙を買うことがありますが、私はこのフランクさこそが、「まだこの世にない」発想のためには重要なのだと思います。こういうときは愛用のノートパッドに、感心したことやキーワードをすかさずメモするようにしています。

エンジニア社長 高崎充弘
1955年、神戸市生まれ。東京大学工学部卒業後、三井造船に入社。83年米国レンスラー工科大学修士課程修了。87年、家業の双葉工具(現エンジニア)に入社。2004年より社長。02年に発売したネジザウルスをシリーズ累計260万丁の大ヒット工具に育て上げた。
 
(大越 裕=構成 熊谷武二=撮影)
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『「ネジザウルス」の逆襲』高崎充弘著