仕事が途中でも計画通り打ち切る
40代が限られた時間のなかで結果を出そうとするなら、仕事のやり方、時間の使い方を抜本的に見直すしかありません。私は、まず成果に結びつく仕事を優先し、その仕事に取り組むための自分の「コアタイム」を、強制的に確保することをお勧めします。
コアタイムは、目先のスケジュールを調整して捻出するものではありません。予定として先にスケジュールに組み込みます。「定例会議がない水曜日の午後は、新規顧客の開拓に充てる」といった具合です。
また、後からほかの仕事を割り込ませないように、部下には「水曜日の午後には重要な用事がある」と伝えます。さらに「毎週水曜日の顧客訪問」を続け、コアタイムをルーティン化します。
すると、周りの社員や取引先も、予定を合わせてくれるようになり、その時間が“聖域化”されていきます。厄介なのは上司ですが、新規顧客を獲得するといった実績さえ挙げていれば、やがて口出しはしなくなるでしょう。
40代はとても多忙なので、綿密なスケジュール管理をしたい。そのためには、作業時間を正確に把握することが肝心です。そこで、実際に作業をしたら、その時間を記録して、予定の時間と比べるようにしましょう。時間の見積もりの精度が高まります。
仕事の計画は厳守し、作業が終わらなくても、時間が来たらいったん切り上げて、次の予定に移りましょう。普通なら、「予定の時間をオーバーしても、切りのいいところまで仕上げたほうがいいのでは?」と考えがちです。しかし、やり残した作業は気になっているので、後で作業を再開してもエンジンがすぐにかかり、かえって能率がよくなるものなのです。
大塚 寿
エマメイコーポレーション代表取締役。1962年、群馬県生まれ。リクルート勤務を経て、アメリカ国際経営大学院でMBAを取得。その後、オーダーメイド型企業研修を行うエマメイコーポレーションを設立。
エマメイコーポレーション代表取締役。1962年、群馬県生まれ。リクルート勤務を経て、アメリカ国際経営大学院でMBAを取得。その後、オーダーメイド型企業研修を行うエマメイコーポレーションを設立。
(構成=野澤正毅 撮影=柳井一隆)