足がつかないよう少額の犯罪が急増

「たった今、1万円の買い物を5回しましたか?」

見慣れない番号表示を不審に思いながら携帯を取ると、なぜかひそひそ話す男性の声。オレオレ詐欺の類いかと思ったら、相手はカード会社であった。たった今? これこの通り、会社のデスクにへばりついて仕事をしている。ショッピングなどするはずがない。そう答えると、あるショッピングサイト上で自分名義のカードによる注文が5分以内に5回連続してあったという。総額5万円。「クレジットカードが誰かに不正利用されていますね」。すぐにカードの利用停止を申し入れたが、にわかには信じがたい。自分がカード犯罪の被害にあうなんて。

某日、弊誌編集部であった実話である。日本クレジット協会の調べによれば、平成24年からここ数年、カード犯罪は増加傾向にある。平成24年には約68億円だった被害額が、平成27年には約120億円とほぼ倍増。これは「番号盗用」と呼ばれる手口により被害が増加したものと考えられる。