メモ欄の自由度は思考の自由度と同義
社長になってからは、秘書が毎朝PCから打ち出してくれるA4のスケジュール表1枚だけを持ち歩いている。
もちろん、手帳を持っていた時期はあった。生まれて初めて手にした手帳は、中学生のときに貰った学生用の手帳だ。左側に1週間分のカレンダーがあり、右側がメモ欄になっているありふれたものである。社会人になるまで、このタイプの手帳をずっと使い続けていた。
しかし、野村証券に入社してから、どうもこのタイプの手帳では物足りなくなってきた。右側のメモ欄のボリュームが、書き留めたい内容に比べて、少なすぎたり多すぎたりして、自由度が低い。
そこで、入社数年目にカレンダーとメモ帳を分離した。カレンダーは、見開きで1カ月分のペラペラのもの。メモ帳は、無地のいわゆる“落書き帳”。一時期、このコンビを携えて仕事をしていた。
ところが、カレンダーはともかくとして、落書き帳に不満が募ってきた。私は生来、なるべくものを持ち歩きたくない人間で、書き留めたアイデアも、必要がなくなったら捨ててしまいたい。だが、綴じてある落書き帳を破ると、破った跡が見苦しい。
私は落書き帳をやめて、ペラペラのカレンダーとA4の白い紙一枚だけを持ち歩くようになった。ついには、A4の紙すら持たなくなった。なぜなら、オフィスには必ずコピー機があるので、A4の紙を携行しなくても、必要ならばトレーから取ってくればいいと気づいたからだ。
そして現在では、冒頭述べたように、A4のスケジュール表一枚だけを持ち歩いている。備忘にもこの紙が一枚あれば充分だし、思いついたアイデアは裏に書けばいい。私の手帳遍歴の最終形が、このスケジュール表一枚というわけである。
さて、自分の手帳が最終的に現在の形を取ることになった理由を考えてみると、それはメモにある。私がメモ用紙に求める機能を突き詰めた結果、この形にたどり着いたといっていい。
まず、アイデアを考えるためのメモ用紙は、罫線が入っていないほうがいい。なぜなら、罫線があると、アイデアが罫線に束縛される気がするからである。
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