▼レッスン3:本番を乗り切る2つの秘策

資格試験やスピーチ、プレゼンなど、ここ一番の大舞台で成功するためのポイントはあるのだろうか。

「本番が数日後に迫ったとき、まだ覚えるべきことがあるとします。その場合、一夜漬けで詰め込んで本番に挑んではいけません。覚えたいなら、7回は繰り返し読めるよう、本番の日から逆算して前もって勉強を始めましょう」(山口氏)

そんなに何度も読み返す時間はない、という場合はどうしたらいいのか。

「『7回読み』はできなくても、何度かは読み返せる計画を立てるべきです。たとえば、本番まであと3日で3つのことを覚えるとしたら、1日に一つずつ終わらせるより、1日で3つ並行して3回繰り返すほうが効果的です」と山口氏。つまり、回数を重ねることにこだわるのだ。そして本番当日、リラックスして臨むためにも、努力の証しとなる何かを持っておくことを山口氏は勧める。

「ちなみに私は、いつも持っているストーン(石)があって、試験やプレゼンなど何か大きな舞台があるときは、ポケットに忍ばせて触って心を落ち着かせていました。それが緊張を解いて、記憶を蘇らせるスイッチにもなります」(山口氏)

(PIXTA=写真)
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