従来、栄養失調は低栄養からくるものであり、栄養過多の現代人には無縁のものと思われていた。だが近年では、3食きちんと食べているのに栄養失調になる人が増えているそうだ。こうした現代型の栄養失調は「新型栄養失調」と呼ばれる。新型栄養失調は高齢者に多いという。食事がおかゆ中心で、肉や魚をほとんどとらないため、たんぱく質不足になることが主な原因だ。

ランチは定食を選ぼう。(時事通信フォト=写真)

さらに最近では、働き盛りの40代や50代の男性でも新型栄養失調に陥るケースが増えているという。「40代や50代の中高年男性が陥りやすいのは、ビタミンとミネラルが不足する栄養失調」と話すのは、AllAboutで「実践栄養ガイド」を務める管理栄養士の平井千里氏。中高年男性が陥る新型栄養失調は、野菜不足によるものが多い。食事をおにぎりだけで済ませたり、単品の丼物を食べたりするような栄養バランスの悪い食生活をしているからだ。

新型栄養失調になると、風邪をひきやすくなる、注意力が不足するといった症状のほか、うつ症状が出てくるケースもあるという。これを防ぐためには「バランスのよい食事をとることが大切。意識してとることが難しいのなら、ランチは定食を選ぶとよい。主食と主菜と副菜がセットになっていて、自然とバランスのとれた食事になる」(平井氏)。

(時事通信フォト=写真)
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