忙しいと、どうしてもおろそかになってしまうのが食事です。

脳の働きと食事というのは、最近まであまり関係がないと思われていました。

脳を動かしているのは「カテコラミン」といって、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンといった物質です。では、そのカテコラミンはどこから補給されるのか? 昔は脳が自給自足していると考えられていましたが、最近、サプライをしているのは腸だとわかってきたのです。脳全体にあるカテコラミンのほぼ倍に相当する量が、常に腸にストックされていたのです。脳がカテコラミンを生産しているように見えたのは、脳内でリサイクルをしていたもので、大部分は腸から供給されていたのです。こうして、脳の活動には腸がとても重要だということが明らかになりました。

では、どのような食事が腸のカテコラミンを作る働きを助けるのでしょうか。

日本の伝統食にはどういう特徴があるかというと、利点は食物繊維と発酵食品が多いこと。欠点はたんぱく質が少なく炭水化物が多いことと、塩分が多いことです。もう1つ足りなかったのがスパイス。

和食もいいのですが、私が推奨しているのはアジア食。なかでも朝食にはカレーをお勧めしています。

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カレーと脳血流量(ヘモグロビンの量)の関係

朝はなるべく新陳代謝を上げるものを食べたほうがいい。スパイスは交感神経を刺激し、新陳代謝を活発にするので、カテコラミンも生成しやすくなります。

カレーはいろんな野菜が入っているから食物繊維もたっぷりですし、スパイスが効いているので、塩分も意外と少なくて済みます。

しかも作り置きができ、食器を洗うのも、お皿1枚なので簡単。忙しい朝にはもってこいなのです。

カテコラミンを生成するのに、もう1つ大事なのが食べるタイミング、規則正しく時間通りに食事をすることです。