視界の中に「張り紙」でもうひと踏ん張りできる
【アンカー2 儀式】
一定のルーティン動作もアンカーになります。
有名な例で言えば、大リーグのイチロー選手がバッターズボックスに入って構えるまでの一連の「儀式」もアンカーです。
ラグビーの五郎丸歩選手がボールを蹴る時の一連の動作(ルーティン)もまさにアンカーです。身近な例でいうと、勉強する前に片付ける、起きたらすぐにコーヒーを飲む、寝る前に瞑想するなどを習慣化させると心身ともにいい状態を作ることができる人も多いのではないでしょうか。
朝の儀式、夜の儀式をつくると良い1日をスタートし、締めくくることができます。私は「朝ルーティン」「夜ルーティン」と呼んでいますが、これは行動のアンカーです。
【アンカー3 張り紙】
日光東照宮に行った時のこと。長い長い階段の先にある徳川家康公の墓を目指している途中に石碑があり、そこには遺訓が書かれていました。
「人の一生は遠き道を行くが如し、急ぐべからず」
長い階段を上っている最中にみると、ズシッと響くものがありました。それ以降、私はこの遺訓を座右の銘にしています。この言葉を筆耕さん(写字や清書をする専門家)に書いてもらい、机の前に貼って毎日見えるようにしています。
会社の施設内外にはしばしば社是がかけてあったり、お寺には禅語の掛け軸があったりします。このように、言葉や自分のありたい姿、尊敬する人の写真を貼っておくと、目にする頻度の分だけ心の状態が変わります。
座右の銘が目の前にあれば、心が整います。自分の理想を写真で貼っておけば、ワクワクします。尊敬する人の写真や言葉を、デスク回りなどに貼っておくと、もう一踏ん張りしようとやる気が湧きます。
視覚を使ったアンカー。これもすぐにできます。