現場の「誠意」が客の評価を高める
2002年元旦、羽田を飛び立ち、富士山の上を巡ってくる初日の出フライトに同乗した。1日付で就いたレベニューマネジメント部長としての初仕事。無事に済ませ、羽田へ戻ってお客を見送り、ひと息ついた。でも、新職場をじっくり勉強する時間はない。時をおかず、「成人の日の3連休の成田-バンコク便の座席が、大幅に足りない」との連絡が届く。
今度の部は、国内外の路線の運賃を決め、収入の最大化を図る司令塔。座席不足が大きなトラブルになり客足に響けば、職責に及ぶ。急いで当時は羽田にあった本社へいき、状況を聞く。世界の航空界では、一定数のキャンセルや重複予約を見込み、座席数より多めに予約を受ける慣習がある。でも、このときは違う。フライト自体がなく、営業部隊のたいへんなミス。46歳のときだった。
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