大型株もまだまだ買い!
株式投資を始めるのなら、やはり日本を代表する企業に投資したいと考える人もいるだろう。その日本を代表する銘柄の集合体でもある日経平均株価は、2013年には56.72%、14年には7.12%、15年も年初から17.10%(7月14日時点)上昇している。
「15年前半についていえば、日経平均株価が大きく上昇したにもかかわらず、日本株を買っていたのは、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)やETF(上場投資信託)を買い入れている日本銀行などの公的機関と外国人投資家。日本の個人投資家はほとんど買っていない」
高橋氏はこう指摘する。つまり、ほとんどの日本人は、株価上昇で手元資産が増え、消費意欲が高まる「資産効果」とは無縁だったのだ。これはあまりにも残念な話ではないか。
とはいえ、個人投資家のなかには、日経平均株価が一時、ITバブル期の高値を超えるなど大きく上昇したことで、高値づかみを警戒する向きがあることも事実。これに対し、高橋氏は、「当時はTOPIXのPERが44倍になるなど、利益予想に基づかない株価形成がなされていた。だが、今の予想PERは15.2倍と割高ではない。株価の絶対値は似たような水準かもしれないが、日本企業の稼ぐ力は当時と今とではまったく違う。日本株はバブルだという人もいるが、投資指標を見てもバブルではない」と説明する。高橋氏がいうように、日経平均株価が年末に2万3000円になるのであれば、大型株もまだまだ投資できる。一時的に下がったところは、株式投資に参入するチャンスだ。
「14年秋から6月上旬までの上海株(上海総合指数)のように半年で倍になるとか、年前半のように日経平均株価の12連騰が簡単に再現されるといった夢は見ないほうがいい」と高橋氏。長期的な成長が期待できる銘柄を探し、“自分年金”をつくるつもりで長期保有するのがよさそうだ。