新興市場なら勝てる!

日本株投資というとトヨタやソニーを思い浮かべる人も多いだろう。

「2014年は円安主導で輸出関連の大型株が大きく上げたが、2015年は円安による追い風は一年前ほどには期待できない。つまり、投資する対象を大型株から内需関連の中小型株にスイッチすべきタイミングにきている」

SBI証券投資調査部シニアマーケットアナリストの藤本誠之氏はこう説明する。新興市場を中心とした中小型株であれば「個人投資家の買いが期待できることもあり、日経平均株価が振るわない場面でも株価が上がる可能性がある」とも。

「そもそも大型株は、外国人投資家や機関投資家などプロの投資家が集まる市場。アマチュアの野球チームがプロのチームに勝てないように、個人投資家がプロに勝つことは難しい。だが、個人投資家中心の新興市場ならば、勝てる確率も高い」

その新興市場の銘柄は、発行株数が少ないこともあり、値動きが大きくなりがちだ。半面、株価が急騰し、10倍にもなる夢のある銘柄があることも確か。株式投資で大きく儲けたいなら、多少のリスクは覚悟で新興市場の中小型株に投資するのも手だ。

では、どんな銘柄に投資すればいいのか。藤本氏が注目するのは、婚活サービス会社のIBJや、「銀のさら」などを全国展開する宅配寿司首位のライドオン・エクスプレス、立ち食いスタイルのステーキ店「いきなり! ステーキ」などを手がけるペッパーフードサービスといった「安定的な成長が期待できる」(藤本氏)内需関連の銘柄だ。

「また、創薬ベンチャーは新薬の開発に成功すれば大化けする可能性もある。例えば、慢性期脳梗塞の治療薬として期待される再生細胞薬を開発中のサンバイオなどは、ぜひ注目したい銘柄」(同)

航空機や海上輸送用コンテナなど減価償却費の大きな資産をリースし、課税を繰り延べるなどの金融ソリューション事業を展開するジャパンインベストメントアドバイザーや、“完全ウイルスフリーのカキ”を陸上生産する研究を進めるヒューマンウェブなど、独自のビジネスモデルやサービスを提供する会社も面白いという。

「新興市場銘柄は、当たれば大きいがハズれることもある。複数の銘柄に分散投資し、どれかが当たればよしとするスタンスがいいだろう」(同)

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