ネット上で、攻撃的なコメントや批判が殺到するいわゆる炎上の問題。ネットで書き込みをしている個人ユーザーだけでなく、企業経営者等にとっても、頭の痛い問題だろう。ネット炎上が、会社の評判や信用の低下につながるのではという懸念を多くの企業が抱いているからだ。

本書は、そんなネット炎上の実態について、可能な限りのデータを集めて分析を行った今話題の本だ。今までもネット炎上に関する書物がなかったわけではない。が、本書でも指摘されているように、その多くは断片的な情報や少数のケースをもとに語られてきた。それに対して本書は、データの収集を行ったうえで経済学者が定量的な実証分析を行って議論を展開している点に大きな特徴がある。

導き出された結果は、かなり驚くべきものだ。炎上に参加している人はネットユーザーのわずか0.5%、しかもその大半は一言つぶやくだけであり、攻撃的なコメントを繰り返す人はさらにごく少数だというのである。

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