間近にプロを観られ夢が持てる
ファイナルズに進出した4チームのヘッドコーチ(HC)たちは、「bjリーグはバスケット少年に夢を与えた」と口をそろえた。最後の王者となった琉球ゴールデンキングスの伊佐勉HCは言う。
「bjリーグの功績でいえば、なんといっても子どもたちがバスケットボールのプロ選手を間近にみられて、プロ選手になるという夢が持てるようになったことではないでしょうか」
3位となった秋田ノーザンハピネッツの長谷川誠HCは、NBLもbjリーグも経験している。今秋発足するBリーグの楽しみを問えば、「バスケット選手への価値観が上がると思う。間違いなくサラリーは上がりますし、何年後かにはバスケットプレーヤーが1億円もらえる時代がくるでしょう」と言った。
では不安は。長谷川HCは正直だ。
「(bjリーグのチームが)Bリーグの1部で通用するのかどうかです。bjは正直、2部だと思っています。チームの格差がちょっと不安でしょうか。僕の持っている情報では、bjリーグの1チームあたりのサラリーキャップ(12人合計の上限)って7000万円ぐらいですが、NBLはといえば、その倍以上はあるでしょう。それくらいのサラリーを持っているチームとどれだけできるのかが不安です」
期待と不安。地域密着とエンターテーメント性。bjリーグの理念は、Bリーグに引き継がれていくことになる。
松瀬 学(まつせ・まなぶ)●ノンフィクションライター。1960年、長崎県生まれ。早稲田大学ではラグビー部に所属。83年、同大卒業後、共同通信社に入社。運動部記者として、プロ野球、大相撲、オリンピックなどの取材を担当。96年から4年間はニューヨーク勤務。02年に同社退社後、ノンフィクション作家に。日本文藝家協会会員。著書に『汚れた金メダル』(文藝春秋)、『なぜ東京五輪招致は成功したのか?』(扶桑社新書)、『一流コーチのコトバ』(プレジデント社)など多数。2015年4月より、早稲田大学大学院修士課程に在学中。


