エレベーターやタクシーでの移動中、新しい上司や得意先とふたりきりになったら、さて、何を話題にしたらいいのか。会話が盛り上がる、業界人も知らない極上のネタをあなたに。

話にリアリティを出すネタとは

うんちくは学生にスポーツ経営の講義をするときによく披露します。理論だけでは学生も退屈しますから、事例を入れて話に説得力を持たせるのです。

たとえばプロ野球選手の年俸は日米で大きく違います。日本の平均年俸は1軍で7000万円弱。対して大リーグは約5億円です。大リーグのほうが何でも巨額かというと、そうでもありません。たとえば球場の賃料。日本は球場の賃料が総じて高く、福岡のヤフオクドームは年間50億円でした。日本は、ハコモノにカネがかかり、給料が安い象徴ですよね。一方、大リーグは公営球場が多く、賃料が安い。イチローの活躍でおなじみになったシアトルのセーフコフィールドは、年間使用料70万ドル(約8000万円)です。アメリカでは野球が文化の一つなので、税金が投入されることに対して市民が肯定的なのです。アメリカのスポーツ文化を語るときにこういったネタを挟むと、話にリアリティが出ます。