現在は「従量電灯」方式が一般的で、アンペア数によって決まる基本料金と、使用量に応じてかかる電力量料金(使用量が多いほど単価が上がる仕組み)を合計したのが電気料金となる。

すでに電力自由化が進んでいる英国では、7割近い人が安さを重視して事業者を選択しており、ほかには地熱、風力などの自然エネルギーを好む人、付帯サービスを重視する人などがいる。日本でも料金で選ぶ人が多いと思うが、残念ながら「ここが安い」と断定することはできない。

理由のひとつは、地域によって選択肢が異なることで、安い会社があってもすべての人が利用できるわけではない。

また新規参入組の料金体系では、ガスや携帯電話などと電気をセットで利用すると割引料金が適用される、ポイントが付くなど、条件付きで料金が安くなる例がある。そういった料金体系では、利用者の属性によって安い、高いが分かれる。すでに利用している会社で契約すればいいと思いがちだが、2年契約で中途解約にペナルティが科されるケースもある。契約を急ぐより、注意点をおさえて吟味するのが得策だ。

現在までに出ている情報をチェックすると、一般的な家庭において期待できる節約効果は月額数百円程度。500円なら年間6000円、10年で6万円程度と見込まれる。

大きな節約効果とは言い難いが、飲み会の数を減らす、買い控えするといった我慢をすることなく、契約先を変えるだけで安くなる、という点ではメリットが大きい。

(構成=高橋晴美)
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