おもしろいのは定年に対する考え方だ。2000万円以上では「可能なら、定年より早く退職したい」と思う人が27%いる一方で、「健康な限り、一生働きたい」と思う人も33.9%おり、両極化している。いずれにせよ、年収2000万円以上では将来を考え、目標を立てて自分の人生を生きている人がほかの年収層より多い。

これは「どんな働き方が理想と考えているか」への回答からも読み取れる。2000万円以上は「独立して働く」が32.7%。「同じ会社に長く勤める」と答えたのは2000万円以上が38.7%だが、500万円台と800万円台は50%超と10ポイント以上の差がある。

強烈なのは「人生で一番大事にしたいこと」への回答である。「組織の中で出世する」と答えた人は全体で1.9%。経営者にとっては「あなたのことを大切には思っていない」といわれているようなものだ。

どの年収層、家族形態でも「人生で一番大事にしている」のは「家族と楽しく過ごす」であった。ただ、2000万円以上では「社会に役立つ」が27.9%を占めて2位だったのに対し、500万円台では14.4%と約半分で3位。ここでは年収層により差が出ている。