がんに罹る、そのショックは計り知れないものだろう。しかし、現実は病人にも容赦ない。病院・治療法の選定、仕事の引き継ぎ、休職期間、治療費……今から備えるべきことを訊いた。
【1】慌てない。病気の情報を、しっかり得る
がん宣告されれば誰もが落胆し、絶望的な気持ちになるに違いない。だが、就労世代のがん患者における就労・雇用の実態の調査・支援などを行うCSRプロジェクト代表で、自身も乳がん治療をした桜井なおみ氏はこう語る。
「動揺するのは当たり前、それでいいんです。でも、とにかく落ち着くこと。がん細胞は何年も前から体内にいたのです。今さら焦ってもしかたない。私は宣告を受けた直後、夫とカフェに行ったのですが、それで『なっちまったものはしかたない』といい意味で開き直れた。これがよかった」
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