ジンギスカン鍋としゃぶしゃぶの謎

【飯島】日本人の赤ん坊には、蒙古斑と呼ばれる青いアザがある。日本人とモンゴル人は遠い先祖が一緒だった証拠です。顔もとても似ています。

【朝青龍】モンゴルには資源がある。でも技術と資金がない。だから、日本にぜひ協力してもらいたい。お互いにメリットのある話です。

【飯島】今、モンゴルでは戦争はないけど、経済戦争は起こっているからね。もし、モンゴル国内を横断できる鉄道が完成すれば、中国の貿易港に頼っている現状が打破できる。

【朝青龍】その意味では、プーチン大統領が開発を進めようとするウラジオストクはどんどん発展してほしい。

【飯島】ウラジオストク港から新潟港に、以前は定期便が出ていましたし、いつか復活できるかもしれませんね。そして日本の新幹線が金沢まで開通しました。これから日本列島の日本海側の都市はどんどん発展していきます。その流れの中で、プーチン大統領とも連携しながら、日本、モンゴルが発展していく。

【朝青龍】日本の方々には想像しにくいと思いますけど、モンゴルの立ち位置はとても脆弱です。中国、ロシアに挟まれ、北朝鮮情勢にも無関係じゃない。そういう中で、発展を遂げていかなくてはいけない。

【飯島】チンギス・ハーンが生まれた国だから、国民の持っている可能性は無限大に近い。

大相撲を見れば番付が上の力士は、ほとんどモンゴル出身。これぐらいお互いに尊敬できる二国関係というのは世界に類を見ない。横綱の食べていたちゃんこ鍋は日本料理だけど、日本人の大好きなしゃぶしゃぶはモンゴル発祥なのですよ。

【朝青龍】それは知りませんでした。

【飯島】ついでに言うと、羊肉を丸い鉄板で焼くジンギスカン鍋は、満州国国務院初代総務庁長官の駒井徳三が、中国料理の鍋羊肉(コウヤンロウ)をベースに創作した料理です。だから、モンゴルでジンギスカン鍋を食べさせろといってもでてきません(笑)。

【朝青龍】ジンギスカン鍋は日本料理です(笑)。

【飯島】源義経が大陸へわたり、チンギス・ハーンになった伝説のように横綱も大活躍してください。

第68代横綱・実業家 朝青龍
ドルゴルスレンギーン・ダグワドルジ

1980年、モンゴル・ウランバートル生まれ。97年、日本の明徳義塾高校に相撲留学し、99年若松部屋(現・高砂部屋)に入門。2001年1月場所に新入幕。02年幕内初優勝。03年横綱昇進。10年引退。横綱在位42場所、幕内優勝25回(歴代単独4位)で、貴乃花、白鵬と並び「平成の大横綱」と称される。愛称は本名からとった「ドルジ」。
(撮影=原 貴彦)
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