大金星の陰で、4年後の準備着々と

英国で開催中のラグビーのワールドカップ(W杯)イングランド大会では、日本代表が南アフリカを破る金星を挙げて盛り上がっている。日本人観戦客も目につくが、4年後の2019年W杯日本大会の試合会場の準備担当者も視察に訪れている。釜石市のワールドカップ推進室の増田久士さんは「まちのオリジナリティの価値」に触れたという。

「それぞれのオリジナリティをよくわかって、(試合開催の)戦略を立てていることがわかりました。釜石のオリジナリティは何なのか。東北の魅力、釜石のよさを出せるような工夫が必要だということなのでしょう」

増田さんたちは、日本×南アフリカが行われた海浜リゾート地のブライトンや、日本×スコットランドの会場となったラグビータウン、グロスターなどのまちを訪ねた。そこで担当者から、会場の運営の仕方、ファンゾーンの盛り上げ方、マーケティング戦略などの説明を受けた。「ここまでいろいろな話が聞けるとは思っていませんでした」と驚く。

グロスターではラグビーの伝統を前面に出し、まちのいたるところにラグビーボール型のキャラクターの置物が置かれていた。まちの飾りつけ、いわゆる『シティー・ドレッシング』は重要なテーマの1つである。釜石のオリジナリティもラグビーだから、グロスターの運営はさぞ、参考になっただろう。