周囲の支えを受け入れる方法とは
わたしが思いだしたのは、ターナー博士による、治癒を遂げた患者がしていた「9つの実践」の第7項目「周囲の人の支えを受け入れる」でした。
治った人々は、治癒への過程で、みな気づいてきたのです。この旅は1人で戦っていけるほど甘いものじゃない。経済的にも精神的にも、ほかの人の支えが、助けが、必要なのだと。
ターナー博士が取材した「劇的な寛解」を遂げた人々は、記録を読む限り、キュブラー・ロスのいう5段階を必ずしもたどらなかったようです。9項目を実践しながら、取引の段階、あるいは受容の段階までいったのちに、なにか突破口に出会ってしまったといったような。
アメリカの友人に聞くと、キャシーの物語はシーズン4まで展開、残念ながら奇跡は起きないらしいのですが、キャシーがいかに自分を変えていくか、周囲を味方につけていくかは、しっかり描かれているのでしょう。楽しみです。
最後に、ターナー博士が本書であげる「周囲の人の支えを受け入れる」ための実践方法の1つを、抜粋しておきます。
――必要なときには、躊躇せず、人に助けを求めましょう。友人、家族、ただの知り合いであっても、あなたのことを支えたいと思うはずです。ただ、あなたが伝えなければ、人は動きようもないのです。
もし直接人に助けを求めにくければ、親しい友人に、できれば手伝ってほしいこと(料理や雑用、人の訪問など)があると伝えましょう。それから彼らを通じてメールで、家族や友人などより大人数のグループに、あなたが助けを必要としていることを、伝えてもらいましょう。
※この記事は2015年4月21日掲載「ふくしまニュースリリース」の連載コラムを著者と媒体運営会社、ライクス(http://www.like-s.jp)の許可を得て転載したものです。
フリーライター 長田 美穂
1967年奈良県生まれ。東京外国語大学中国語学科を卒業後、新聞記者を経て99年よりフリーに。2010年8月に『ガサコ伝説『百恵の時代』の仕掛人」(新潮社)を刊行、10月よりシアトル在住。2013年からは日本とシアトルを行き来しながら取材執筆を続けている。
1967年奈良県生まれ。東京外国語大学中国語学科を卒業後、新聞記者を経て99年よりフリーに。2010年8月に『ガサコ伝説『百恵の時代』の仕掛人」(新潮社)を刊行、10月よりシアトル在住。2013年からは日本とシアトルを行き来しながら取材執筆を続けている。
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