仕事時間を高効率化するための対策5

【対策1】シングルモードで徹底的に集中する

まず時間低密度の仕事原因の1つ目は、「マルチタスク・マルチモード」で仕事をしていることです。マルチタスクとは、同時にいくつもの仕事に手を付けることです。

このとき、仕事を同時に着手するのみならず、「資料作成」「電話」「メール送受信」と全く異なるモードの仕事をバラバラやっているとすると「マルチタスク・マルチモード」となり、一番非効率な仕事の進め方になります。

例えば、資料作成→メールチェック→電話対応→会議→資料作成……と短時間内にモードを何度も細かく変えると何が問題なのか。「起動時間」が増え、時間を浪費することになるのです。パソコンの起動には少し時間がかかります。その間は作業ができません。

それと同じように、異なる仕事モードから異なる仕事モードに移る際、ほとんどの人は意識していませんが、次のモードに慣れるための時間(起動時間)があり、生産性が低くなります。会議終了後すぐに資料作成を100%の力ではできません。最初、一定程度の「慣れ」の時間が必要になります。だから、何度もモードを切り替えると蓄積される起動時間数は多くなり、全体として極めて非効率的になるというわけです。

だからこそ、理想は「シングルタスク・シングルモード」。

なるべく1つのタスクに集中すること、そしてなるべくタスクをこなすときのモードが同じものを固めて行なうことです。例えば、◯時から始まる会議直前の30分間は資料作成に充て、他の仕事は極力しない、というように。あなたの時間簿を見て、モードは何度変わっているか確認し、モードを固めるために何ができるか考えてみましょう。

【対策2】最重要の仕事を朝一番に片づける

残業時間中は、日中の仕事で疲れ果てて精神的なエネルギーが枯渇している状態です。そんなときに一番重たい仕事が残っていると、朝やれば1時間で片づく仕事も3時間以上かかったりするものです。

論理力や創造力、構成力といった思考エネルギーのいる仕事は、朝一番に済ませることを強くお勧めします。理由は2つあります。

1つ目は、朝が体力的にも脳の働きの面からいっても、一番エネルギーがあり、最も重要なことを短時間で処理する絶好の機会だからです。

2つ目は、1日のスケジュールの主導権が握れてストレスが少なくなるからです。とにかく今日やるべき一番重要な仕事は何かを見定めて、朝一番で脇目も振らずその仕事に没頭するようにしてください。