上半身編▽そのメタボは本当にメタボだろうか?
▼手袋が合わない→むくみ?
実は……先端巨大症
「かつて『巨人症』と呼ばれた先端巨大症。背が高いイメージがあるが、成人で発症した場合、背はあまり高くならず、指の節がごつごつと膨らんでゆく。指輪がきつくなったり、手袋が入らなかったら、ただのむくみではなく先端巨大症かも」(飯塚)
▼肩がこる→整体や鍼に通うべき?
実は……通っても治らない
「肩こりは基本的に治らず、過剰診療を生みやすい。整体や鍼で一時的に軽くなるが、普通はその状態が3日続かない。そのレベルなら家で子どもに揉んでもらっても同じ。一番いいのは運動。水泳やガラス拭きのように、手を上に上げる動きをするといい」(新見)
▼青あざができやすい→特発性血小板減少性紫斑病?
実は……がん
「青あざができやすかったり、歯磨き中に血が出るのは、血小板が少ないときにみられる症状。播種性血管内凝固症候群(DIC)なら危険。DICは単発では起きず、がんを併発することが多い。症状が出ないまま進行した前立腺がんが発見されたケースがある」(壹岐)
▼動悸がする→不整脈?
実は……心房細動
「動悸があると、不整脈と診断されやすい。普通の不整脈は問題なく、治療の必要もない。しかし、心房がふるえる不整脈、つまり心房細動は危険。血液が流れにくくなって血が固まり、脳卒中を引き起こしやすくなる。心房細動なら薬を飲んだほうがいい」(新見)
▼血圧が150台→薬を飲むべき?
実は……気にするな
「元気なのに、血圧が高いということで病気にされる。薬を飲んだほうが心臓発作の確率が低くなるといわれているが、たかだか3年の観察期間でもっていわれているだけ。長生きできるかどうかはフタをあけてみるまでわからない。160以上は内服しましょう」(新見)
▼下痢→感染性胃腸炎?
実は……潰瘍性大腸炎
「冬場ならノロなどのウイルス性胃腸炎がまず疑われる。治りにくかったり便に血が混じっていると潰瘍性大腸炎の可能性も。ウイルス性胃腸炎は数日から1週間程度で治るが、潰瘍性胃腸炎も一時的によくなったあと繰り返すことがあるのでわかりにくい」(池田)