東日本大震災では、政府や東京電力に批判が集まった一方、日本人のモラルの高さや企業の強い現場力も浮き彫りになった。震災によって強みと弱みが明確になった日本で、いま、経営者が取るべき行動を考える。

震災を機に変わり始めた日本の「常識」

東日本大震災とそこから発生した展開は、これまで私たちが「常識」だと思っていたことに多くの見直しを迫っている。いや、別の言い方をすれば、少しずつ崩れてきていた常識を急速に崩壊させているのかもしれない。また逆に新たに常識として見えてきたことも多い。

卑近な例を挙げればビジネスパーソンの着る服である。夏の節電対応のために日本全国で“スーパークールビズ”施策が実施され、報道によれば、企業や自治体によってはポロシャツやさらに進んだ(?)場合は、アロハシャツや短パンなども許可されると聞く。