東日本大震災をうけて、現在、日本の3分の2以上の原発が運転を停止している。原発の運転停止による産業の空洞化を懸念する筆者が、今後の原発のあり方について議論を展開する。
来年5月にすべての原発がストップする
映画「今そこにある危機(Clear and Present Danger)」。ハリソン・フォード主演の1994年のアメリカ映画で、国家を危機に陥れたコロンビアの麻薬カルテルとアメリカ大統領の双方に対して敢然と戦うCIA情報担当官の姿を描いた好作品だった。
現在の日本にも「今そこにある危機」は存在する。それは、「日本沈没」の最悪シナリオだ。映画「日本沈没」。小松左京の小説にもとづく作品で、石油ショックが起きた73年に上映され、大きな反響を呼んだ。各地で続発した大地震により、日本列島が完全に消滅するまでの過程を追った衝撃作だった。
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