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クラウドワークス 吉田浩一郎社長の経歴

【田原】その後はどうしたのですか。

【吉田】運のいいことに、日経新聞が「小澤さんの投資先を取材したい」ということで記事にしてくださり、それをきっかけにエンジニアの事前登録が1300人に達しました。1300人のリストを持って、今度は企業に営業に行きました。当社のビジネスモデルはシンプルで、前金なしの成功報酬型。マッチングが成立するまで料金は発生しないので、話を聞いてくれるところが多かった。1カ月半ほどで、けっこうな数の企業が集まりました。

【田原】サービスを始めて、軌道に乗ったのはいつごろからですか。

【吉田】インターネットサービスは最初に使っていただく人を増やすことが大切なので、当初は収益を低く抑えるのが定石です。ですから収益という意味で軌道に乗ったのは最近のこと。13年10月からでしょうか。

【田原】14年12月に上場しましたね。50人の登録から始まった会社ですが、いまはどうなっていますか。

【吉田】個人は50万人、企業は7万6000社。そのうち14年度に仕事を発注した企業は約5万社。パナソニックさんやソニーさん、トヨタ自動車さんといった大企業も入っていて、発注額は年間15億円に達しました。弊社はそのマージンをいただくので、売り上げは4億円ぐらいです。

【田原】職種はどうですか。いまもプログラマーが中心?

【吉田】いまはすそ野が広がって、プログラム、デザイン、事務が3分の1ずつぐらいです。ちなみに国のほうも広がっていて、世界108カ国から会員登録があります。

田原総一朗
1934年滋賀県生まれ。県立彦根東高校卒。早稲田大学文学部を卒業後、岩波映画製作所、テレビ東京を経てフリーに。幅広いメディアで評論活動を展開。
(村上 敬=構成 宇佐美 雅浩=撮影)
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