宴会の幹事を若手社員に務めさせる会社は少なくない。楽しい宴会になるかどうか、センスの見せどころだ。
「まず事前の調査を怠らないように。参加者の食事の好み、会社から補助は出るのか、会費制ならいくらぐらいが妥当なのか、場所は会社の近くがいいのかなど、幹事経験のある先輩から聞いておきます」(西出さん)
条件にあった店を何軒か候補に挙げ、利用してみることも大切だ。
「そのときに店長に宴会の予定があることを話してみましょう。いい店なら親切にプランを考えてくれますし、何かと便宜を図ってくれるもの。店長と知り合いになっておくのは幹事として有利な材料です」
宴会時は開会のあいさつ、乾杯役の指名などやることは多い。
「とくに新人の幹事であれば宴会の盛り上げ役であり、お酒のつぎ役。余興を命じられたら応じられることも必要です。披露できるネタを3つくらいは持っておきたいところですね。たとえばものまね。素人ですから似ていなくてもいいんです。恥ずかしさをこらえて一生懸命やる。そのことに意味があるのです」
2次会は参加者任せでいいが、宴会後に寄れるカラオケ店くらいは目星をつけておこう。
「カラオケは上司や先輩を優先して歌ってもらいますが、命じられたら世代ギャップを感じさせない歌を歌えるようにしておきたいものです」
仕事も宴会の幹事も段取りが肝心。雑用や幹事をうまくこなせる人間は仕事もできる。仕事を任せてもらおうと思ったら、まずは率先して所属部内の雑事をこなしてアピールすることだ。
●「宴会」幹事の心得
1. 店選び
幹事を担当したことのある先輩社員に相談。参加者の好みを事前にリサーチ。
2. 店の決定
候補の店が決まったら、一度利用して味や値段をチェック。
3. 予算
予算、支払い方法を上司に相談。会費制なら事前に集金がベター。
4. 心構え
幹事は参加者を楽しませるホスト役に徹する。
5. 余興
新人は宴会の盛り上げ役。できそうな芸をいくつか用意しておく。似ていなくても笑える「ものまね」がおすすめ。
マナーの総合商社「HIROKO ROSE」代表。総合研修で多くの企業を顧客満足度No.1 企業に導く。大河ドラマ『龍馬伝』のマナー指導を担当。