世界最強の投資銀行「ゴールドマン・サックス」、世界最高のコンサルティング・ファーム「マッキンゼー・アンド・カンパニー」、そして世界最上級のビジネススクール「ハーバード」の超エリートたちが大切にする“仕事の基本”とは? この2社1校で実務、学びの経験を経て、現在自身の企業を経営する戸塚隆将さん。エリートのエリートたる所以は、基本作法と習慣にあった!

「つながり」に投資

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戸塚さんは、現在でも週1回は仕事関係以外の友人・知人と会うことを大切にしている。

「たまたま何かの縁で知り合った友人・知人との関係が、将来どう発展するかはわからない。将来を期待して関係を築くのではない。利害を超えたつながりを大切にすることで、結果、人間関係はより深まるのです」

HBSの2年間で出会った同世代の仲間たちとのつながりは、ビジネス関係に発展しているものもあるが、ビジネスを抜きに考えても、貴重な財産となっているそうだ。

「さまざまな人種の学生との交流により、世界観が広がった。人生の中でもっとも価値のあるものは、友人関係」

こういった利害抜きの関係で情報交換をすることは、多忙な毎日の中で狭くなりがちな視野を広げ、さらに人脈を広げることにも大いに役立つという。

「自分とは違うさまざまな価値観、異なる業界を知ることで、思わぬ発見や新たな目標も生まれ、自身がより成長できる。その意味でも、社外の人とのつながりは、キャリア形成にも重要」

目の前に積み上げられた仕事に没頭してしまうと「自己鎖国」状態に陥り、視野を狭めるリスクが高まる。どんなに多忙でも、定期的に時間を確保し、積極的に人に会う努力が必要だ。

「仲のいい友人同士で会うだけでなく、さまざまな人と出会う努力をすること。異業種交流会でも、勉強会でもいい、意識の高い人と出会う会を選ぶようにする。意識の高さを感じない会であれば、自然とフェードアウトすればいいだけ。何度かいろいろな会に参加するうちに自然と判断できるはず。信頼する知人を介して会ったり、初対面でピンときた相手なら翌週また再会できるよう、即働きかけをし、関係を深めることも大切」

恋愛と同じで、待っていても「縁」はやってこない。自分から積極的に外に出て、「つながり」の時間に投資を図ることで、キャリアの糧にもなる「いい縁」を掴むことができる。