ダラダラ勤務が生産性低迷の一因

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図6/図7/図8

「日本のホワイトカラーの生産性は低い。職場を見渡しても、実感している人が多いはず」と第一生命経済研究所主席エコノミストの永濱利廣さんがいうように、気になるのがホワイトカラーの生産性だ。そこでホワイトカラーの代表的な業種である金融保険業と卸売・小売業における生産性の日米比較を行ったものが図6と図7である。

日本の金融保険業の生産性は、11年時点で米国の水準を34.3ポイント下回る13万2061ドル。07年の日米の差はわずか5.5ポイントで、年を追うごとに水を開けられた。08年のリーマンショック以降の度重なる量的金融緩和と大規模なリストラで、米国の生産性は一気に向上。その一方で日本は抜本的な対策を打てず、生産性の低迷を傍観するしかなかったようだ。

一方で卸売・小売業の生産性では、格差の拡大傾向は見られない。とはいえ、11年時点で日本は米国を31.5ポイントも下回る5万9268ドルにとどまる。BRICs経済研究所代表の門倉貴史さんは「日本の小売業は個人商店規模のところが多く、大手チェーンを主体とする米国の小売業のように規模のメリットを生かせない。そうしたことが影響しているのでは」と分析する。

図8は各国の長時間労働者の割合で、図1で日本よりランキング上位にある国は、その割合が日本よりも低い。長時間労働と生産性は“逆相関”の関係にあるようだ。ショッキングなのが図9の有給休暇の消化率で、日本は韓国の約半分。図5に示したように韓国の生産性の上昇率は日本の倍以上もある。近い将来、韓国は生産性で日本より上位にランクインするかもしれない。