消費増税も政局の道具にすぎない!?

ところが、ここに来て、“玉虫色決着”で乗り切るとの見方が出てきた。閣僚を歴任してきた古参議員秘書はこう解説する。

「安倍首相は12月に入ったら増税導入を改めて宣言する。しかし、導入時期は来年10月ではなく、1年もしくは1年半先延ばしするというもの。断固たる決意で増税するが、経済立て直しには少し間隔を空けて実施するというものだ」

このシナリオは、財務省が主導して練ったものだという。国際世論、海外投資家には改めて増税する決意を表明し、国内世論にはアベノミクスが浸透するまで先送りするというシグナルを出すというのだ。こうすることで、国内外からの批判をかわし、株価も支持率も安定させようと目論んでいるのだという。

その先にあるのは、来年7月の衆院選だという。再び、古参秘書の話。

「公明党は、2016年夏の衆参W選挙は避けたいのがホンネ。安倍首相自身も来年9月の総裁選を考えれば、その前に解散総選挙に持っていきたいところ。となれば、来年の通常国会終了とともに解散に打って出るのが一番いい。いまの野党ならまとまることが出来ず、漁夫の利は自民党にある。そのため、内閣支持率や株価を何とか維持できる方策として、断固増税をする決意を見せ、しかし、国民生活を考えて先送りすることが大切だ」

野党再編が急務と言われて久しいが、未だ離合集散を繰り返し、野党間で選挙区調整など出来ていない状態が続いている。来春には統一地方選が実施され、その結果によってはさらなる野党の衝突もあると囁かれている。野党間の不協和音が流れるなかで、選挙に突入してしまおうと安倍首相は考えているという。増税もその“政局の道具”になってしまう気配が濃厚なのだ。