なんちゃってリノベを見分けるポイント
ただ、なんちゃってかどうかを判断する目安はあります。リノベーション住宅推進協議会という団体があるので、ここに加盟登録している会社を選ぶのも一つの方法です。この団体には認定基準があり、一定の条件をクリアしたリノベーション物件しか扱えないからです。
といってこの団体に加盟していない会社の物件はすべてダメというわけではありません。個人的に問題がないかどうか見分ける方法としては、アフター保証の有無です。きちんと点検して、適切な改修工事を行っていれば、その工事についてアフター保証するのは当然です。そうした業者であれば信用していいでしょう。
また、会社の営業マンにどの部分をどう改修したのか、設計図面とともに説明してもらう方法もあります。しっかりとリノベーションしていればその詳細を答えられるはずです。
最後にまったく別の発想から、より安く理想とする住空間を手に入れる方法にも触れておきましょう。
手つかずで安価な中古マンションを買い、浮いた予算を使って自分でリノベーションするのです。リフォーム会社に相談しながら、自分好みのリノベーション住宅をつくることは可能です。
ただし、共有部分は手がつけられないという制約がありますし、どの部分をどう改修するかの決断をすべて自分でしなければなりません。相当根気のいる作業になります。家に対してこだわりのある方向きの方法といえます。
住宅ジャーナリスト 山本久美子
「週刊住宅情報」元副編集長。豊富な取材経験を生かした執筆、講演に定評がある。著書に『買い上手こそ!中古マンション』。
「週刊住宅情報」元副編集長。豊富な取材経験を生かした執筆、講演に定評がある。著書に『買い上手こそ!中古マンション』。
(構成=相沢光一)