30代後半は「自分探し」を卒業し、「魂磨き」にシフト
独身女子、39歳A子(マスコミ)は言う。
「長いこと、自分探しをしてきたけれど、もう探しすぎた。結婚も出産も、先が見えない今、もはや、浮き草のように自分を探し続けている場合じゃない。自分を育てないと」
というわけで、可処分所得の多い独身アラフォー女子たちは、どんと腰を据えて、究極の自分育てに向かい始めたようだ。彼女たちは、じたばたなどしない。
その姿は、己の魂を育て、来るべき来世に備えているようにも見える。
育てる子も、夫もいない。頼るべきものは、もはや自分しかいないのだ。
「魂を育てる」なんていうと、魂だけに怪しいと言われるかもしれないが、自分の中の芯を強化して、不安定な世の中を、何ごとにも立ち向かえる自分を作っているともみてとれる。
ちなみに、私が代表を務める「女の欲望ラボ」の調査によると、彼女たちの、「この先のありたい姿」第1位は「自立して他人に流されない自分を持つこと」だった。
では、彼女たちはどんなことをして魂の強化を図っているのだろうか。
36歳B子(コンサル)は、「アメリカ先住者の知恵を学んでいる」という。
ネイティブアメリカンのワークショップに足しげく通っているのだ。
「実際、ネイティブアメリカンに会うわけではなく、その教えをもとに、よりよい自分のあり方を、デザインしていくんです。方法は、ワークショップだったり、自然の中での対話だったりします。頭ではなく心を使います。この前は、2日間びっちり教えを受けました」
聞けば、自分がどう生きたいかを実行するプログラムなのだとか。
「メディスンホイール(ネイティブの世界観、宇宙観)を学び、心のトレーニングをしていくんです。自分の中にいるリトルチャイルドとどう向き合うかが課題です」
ふむ。まさに、「魂育て」である。
一方、肉体に負荷をかけて、内面を鍛える女子も増えている。