そうした対外的なマイナス要因もあり、ブラジルの経常赤字は深刻化。通貨レアルは売られて価値が下落し、ますます経常赤字が悪化するという負のスパイラルに陥ってしまった。

ブラジルの財政は一層ひっ迫し、経済成長が低迷するとともに、インフレにより物価は高騰して国民の生活はダブルパンチ。政府はインフレ脱出のため利上げを続け、ブラジルの10年債の金利は現在約12%。これはパキスタンやナイジェリアとほぼ同等の高金利。ただ、ブラジルの利上げ政策も近々終了するとの臆測もあり、ここ数カ月はブラジル関連の金融商品の相場が改善されつつある。

しかし、W杯直後の大統領選挙の結果次第ではさらに経済悪化のリスクがある。現職ルセフ氏の交代を望む声が多いが、もし再選した場合、“失望売り”でレアルやブラジルの株式市場はさらなる下落を免れないかもしれない。

とはいえ、誰が当選しても15年は歳出削減によって財政を健全化する必要性があり、景気浮揚は難しいとの指摘もある。

W杯や五輪に沸くブラジル経済というイメージとは正反対の現状だが、それでも中長期的な成長に期待して先進国の商品のほかにポートフォリオの一部にレアル建ての預金や、証拠金を預け大きなお金を動かすFX、プロに任せて運用益を得る投資信託を組み込んでもいいだろう。

ただその際は、ブラジル市場が日本などと比べ規模が小さいため、投資マネーが一気に集まったり逆に急にひいたりと為替や株価が乱高下しやすいことを知ったうえでなければならない。特に初心者が高リスク高リターン商品を購入する場合は、自分が仮に損しても許容できる限度の額を決めておくのがセオリー。手数料の額や、ブラジルとその関係国の政治・経済を常にチェックすることも肝要だ。

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(構成=大塚常好)