関係性を深めるための最高の潤滑油に

相手が受け取るのは、150円という金額そのものではありません。相手が本当に受け取っている価値、それは、「自分のために、わざわざ時間を使ってくれたんだ」「自分のことを、気にかけてくれていたんだ」という、目に見えない「思いやり」です。

この「自分のことを考えてくれていた」という事実が、相手の心に温かい感情を生み出し、「この人は信頼できる人だ」という認識に変わっていきます。

さらに、この作戦にはもう1つの大きなメリットがあります。それは、コーヒーを一緒に飲むことで生まれる「共通の時間」です。

打ち合わせの本題に入る前の数分間、コーヒーを片手に交わす何気ない雑談。このリラックスした時間が、お互いの緊張をほぐし、驚くほど会話を弾ませてくれるのです。

たった1杯のコーヒーが、あなたと相手との間に心地よい空気を作り、関係性を深めるための最高の潤滑油になってくれます。

この「コンビニコーヒー大作戦」の本質は、「相手の予想をわずかに上回る、小さな気遣いをプレゼントする」という意識です。

「スモールGIVEリスト」を用意しておく

ですから、あなたが提供するGIVEは、コーヒーである必要はまったくありません。大切なのは、あなただけの「スモールGIVEリスト」を、あらかじめいくつか用意しておくことです。

髙田洋平『お願いしないで人を動かす 心のつかみ方』(かんき出版)
髙田洋平『お願いしないで人を動かす 心のつかみ方』(かんき出版)

私自身、海外を1人で旅していたとき、1人でツアーに参加して、馴染むことができずに寂しい思いをしていました。そんなときは、「写真を撮ってあげましょうか?」が最強のスモールGIVEでした。

二人旅や三人旅の人は、全員が写った写真が欲しくても、なかなか頼みづらいものです。そこですかさず声をかけると、心から喜んでもらえ、すぐに打ち解けることができました(そして、私も写真を撮ってもらえました)。

あなたなら、どんなスモールGIVEができそうでしょうか?

・会議の資料を、相手の分まで一部印刷して持っていく
・好きなお菓子を、持っておく
・ITツールが苦手な人に、「ここの設定、手伝いましょうか?」と声をかける

こうした「自分にとっては得意で、当たり前にできるけれど、相手にとっては少し嬉しいこと」をストックしておく。そして、チャンスがあればさっと差し出す。この小さな積み重ねこそが、相手の心に着実に信用残高を積み上げていきます。

ポイントは、大きなことをやろうと気負わないこと。そして、見返りを求めないこと。まずは、5分でできる、あなたらしい小さな親切から始めましょう。

検索時にプレジデントオンラインに関連する記事が表示されます

【関連記事】
仕事のデキない人ほどこの髪形をしている…相手から全く信頼されない「ビジネスで一発アウト」ヘアスタイル3選
安っぽい服ばかり着ていると人生大損する…トップスタイリストが教える「今すぐやめたい残念な服」の特徴
なぜ日本人夫婦の3組に1組が離婚するのか…「価値観の違い」でも「セックスレス」でもない本当の原因
セブン‐イレブンの「最強ナンバー2」はなぜ社長になれなかったのか…鈴木敏文の"最後の弟子"が語った本音
小泉進次郎氏でも、高市早苗氏でもない…いま自民党内で急浮上している「次の首相」有力候補の意外な名前