「家族そろって夕食をとる頻度」(図33)についても「ほぼ毎日」という答えが最も多かったのは300万円台でほぼ4割。1500万円以上は2割台にとどまる。
興味深いのはボランティアに関する問い(図35)である。ボランティアをしていると答えたのは30代300万円台という若手の低年収層と50代1500万円以上のベテランの高年収層に二分された。若手の低年収層は未婚が多く、職場で成果を認められる機会は少ないことから、承認の場を社外に求めるのだろう。
ベテランの高年収層は逆に家庭に居場所がなく、家の外に認められる場を求めているようだ。「人の役に立つ自分」で「承認=幸せ」を得るシステムを自らつくっているといえる。
仕事に恵まれなくとも、家庭や社外で承認を得る努力をすれば幸せに近づけるし、家庭がうまくいかない場合は仕事や趣味に幸せを見いだせる。まずはその両方に恵まれない状況をつくり出さないよう、わが身を顧みてはいかがだろう。
(構成=山本信幸)