近ごろでは印鑑の代わりに署名で済ませられる場面が増えてきた。本人が申請して役所で住民票をとるときや、一部の外資系金融機関で口座を開設する場合などでは、署名が印鑑の代わりの役割を果たしている。そもそも、印鑑は申請や契約などに必要ないものなのだろうか。

リーバマン法律事務所の石井邦尚弁護士は「印鑑や署名どころか、契約書自体がなくても、たとえば口約束だけでも契約は成立しうる」と説明する。

では、契約書や印鑑の役割とは何か。それは、成立した契約が確かに存在したことを、客観的な証拠として残すことにある。