大谷の打撃練習の後ろで…
普段は室内練習場で打撃練習をするのだが、この大会では、強化試合が行われたバンテリンドームナゴヤ、京セラドーム大阪で、観客が見守る中、フィールドで打撃練習を行ったのだ。
その打球のすさまじさは、今も語り草ではある。大谷のバットからは外野席最上段に達する特大の当たりが次々と発せられた。筆者は京セラドームでの打撃練習を目の当たりにした。年間70試合はプロ野球を観るが、あんな打球は生まれて初めてだった。
この大谷の一挙手一投足を、打撃ケージの後ろで見ていたのが村上だった。大谷の打撃は弾道計測器のトラックマンで打球速度、角度などが計測されていた。村上は、機器を操作するスタッフに「打球速度は何キロですか?」などと聞いていたという。
2022年に史上最年少となる22歳で三冠王に輝き、打者としてはNPBトップクラス。打球速度(初速)も180キロに達していたが、大谷の数字は190キロを示していた。その圧倒的な差に愕然とすると同時に、MLBのレベルの高さを思い知ったという。
大谷も通うスゴイ施設
大谷は、2020年オフからアメリカのシアトル郊外にあるトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」に通っている。この施設ではトラックマン、ラプソード、ハイスピードカメラなどの先進機器を完備。投手、打者のデータを細かく分析し、その特徴や伸ばすべき部分、矯正すべき部分などを具体的な数値に基づいてアドバイスする。
2020年のサイ・ヤング賞投手で、DeNAでも活躍したトレバー・バウアーがこのドライブラインで自らの投球をデザインしたことは有名だが、大谷もこの施設で、投球だけでなく打撃も精査して、パフォーマンスを飛躍的に向上させたのだ。
ドライブラインでは、いわゆる「フライボール革命」の考え方で、打撃理論を教えている。打者・大谷はドライブラインで、何をブラッシュアップさせていったのだろうか。
2023年12月、沖縄で開催された「ジャパンウィンターリーグ」で、ドライブラインのバッティングトレーナーを務めるダニエル・カタランが、同施設の打撃指導論を参加選手たちに説いた。

