一つでも心当たりがあれば、もめる可能性大!
□親が3大都市圏に自宅を所有している
□親の自宅に同居している兄弟はいない
□介護などで親の面倒をみているので、相続のとき財産は多めに欲しい
□親の事業を手伝っているので、財産を多めに引き継ぎたい
□父親に前妻の子がいる、愛人の子がいる可能性がある
□自分だけ事業資金やマイホーム資金の援助を受けている
□連絡がつかない、あるいは自己主張の強い、兄弟がいる
□父親に借金がある、父親が連帯保証人になっている
遺言を書いてもらったほうがよい典型的なケース
[1]兄弟姉妹の仲が悪い
――遺言に遺産分割方法の指定があれば分割協議は不要
とくに親(被相続人)と一緒に暮らしていた長男(もしくはその嫁)と、他の兄弟姉妹との仲が悪い場合は、要注意。相続争いが起こる可能性大。遺産分割協議などでは解決せず、遺産分割調停や審判に発展するケースも。遺言に遺産分割方法の指定があれば、遺産分割協議は不要になる。
[2]嫁が夫の親の介護をした
――「嫁」が財産を受け取るには、生前贈与か遺贈しかない
「夫の親の介護を嫁がする」というケースは多いが、「嫁」は相続人ではないので、どんなに面倒を見たとしても、財産は相続できない。「嫁」が財産を受け取るには、生前贈与をしてもらうか、遺言で遺贈してもらうしかない。相続が発生してからでは手遅れとなるので早めの対策を。
[3]相続させたくない相続人がいる
――「廃除」の手続きで相続分をゼロにできる
親不孝者の子どもに財産を分けたくない場合には、「廃除」という方法で、その子どもを相続人から外すことが可能。生前に手続きするか、遺言に書く。ただし廃除は、必ずしも認められるわけではない。実行するなら、事前に弁護士などに相談をするのがよいだろう。
[4]自宅等以外に分ける財産がない
――「自宅は長男に」と特定することもできる
財産が自宅以外になければ、自宅を売却して、その代金を分けるしかない。そうなると、残された母親や同居の長男家族などが住む家に困ることも。遺言があれば、他の相続人に対しては遺留分だけを考慮し、「自宅は長男に」など、特定の相続人に特定の財産を残すことが可能。