ネコによって女性的で神経質だと評価された

さらに、これら人物の印象とパーソナリティの推定も行ってもらいました。実験はウェブ上で行われ、人物Aの評定には708人、人物Bの評定には680人の18歳から24歳の女性が参加しました。実験の結果を下記に示します。

予想どおり、ネコを飼うことによって右スワイプされる可能性が減少することがわかりました。 これは短期的なカジュアルな交際の場合でも、長期的な交際を望む場合でも同様の結果になりました。

では、なぜネコはダメなのでしょうか。コーガンらがこれらの写真についてのパーソナリティ評定について分析してみたところ、ネコと一緒に写真を撮ることによって、外向性が低く、神経質傾向が高く評定されることがわかりました。

また、性役割尺度で測定した女性性が高くなり、男性性が低くなることもわかりました。これは、ネコのイメージが男性に影響し、男性がより女性的で神経質だと評価された可能性が高いからだと考えられました。

同様の結果はミッチェルとエリスによっても得られています(※4)。この実験では男性の動画が評定対象になりましたが、彼がイヌ好きであると明示されている場合、より男性的であり、ネコ好きであると明示されている場合、より女性的であると認知されることが示されています。

イヌは男性の「甲斐性」を表す

これらの研究は、ネコ好きよりもイヌ好きが女性にモテるのは、ネコ好きは「女々しい」からだという結論ですが、本当にそうでしょうか。最近の研究では少し違った考えが出てきています。

それは、ネコがどちらかというと自由気ままに勝手に生きているのに対して、イヌは飼い主にしっかりとケアされて生きているというイメージと関連しています。

犬とビーチで走る大人の男
写真=iStock.com/RyanJLane
※写真はイメージです

ここから、イヌ好きである、あるいはイヌを飼っているということは、「ある程度の資源を投資して生き物をケアする能力や意欲がある」ということをアピールする手段に(おそらく無意識的ですが)なっているのではないかという考えです。

いままで挙げた研究の「らしさ」というのは、どちらかといえば短期的配偶方略と関係しているものですが、このケア能力のアピールというのはむしろ長期的配偶方略と関係しています。