「真横から真上」に大きく腕を回す

その改善に一役買ってくれるのが、ラジオ体操第一の3番目「腕を回す運動」。肩甲骨をぐるぐると大きく動かす、いわば“肩甲骨ぐるぐる体操”です。肩や肩甲骨まわりの筋肉がほぐれ、肩関節の動きがなめらかになります。

ポイントは、腕の軌道を「真横から真上」に通すこと。ひじをできるだけ伸ばし、肩関節を中心に、なるべく大きな円を描くように回します。腕の重さと遠心力をうまく使えば、力まなくても自然と筋肉や関節がほぐれていきます。

①自然な形でつま先を開いて立ち、腕は胸の前で交差させ、手は軽く握ります。
②ひじをできるだけ伸ばしたまま、腕を外側へ大きく回します。
③頭上を通して大きく外回し。腕ができるだけ体の真横を通るように意識します。
【図表1】上でを頭上を通して大きく外まわしする。このときに肩甲骨を寄せることを意識するのがポイント
出所=『じつはすごい! 科学的に証明された本当のラジオ体操』
上でを頭上を通して大きく外まわしする。このときに肩甲骨を寄せることを意識するのがポイント
【図表2】腕の振りを逆回転させ、次は肩甲骨を内側に回すことを意識する
出所=『じつはすごい! 科学的に証明された本当のラジオ体操』
腕の振りを逆回転させ、次は肩甲骨を内側に回すことを意識する

④肩の高さまで来たら、今度は逆回転。内回しで「真横から真上、真上から真横」と軌道を意識します。①〜④を4回くり返します。

背筋はしっかり伸ばし、前かがみになるのはNG。腕が体の前や後ろを通ってしまうと効果は半減するので、「真横から真上」を合言葉にしましょう。

【図表3】肩回りの筋肉を連動して使うため、首・肩・肩甲骨回りがほぐれ、肩こりの改善が期待できる
出所=『じつはすごい! 科学的に証明された本当のラジオ体操』
肩回りの筋肉を連動して使うため、首・肩・肩甲骨回りがほぐれ、肩こりの改善が期待できる

この運動では、三角筋を中心に、肩を支えるインナーマッスル(ローテーターカフ)が連動して働きます。さらに、僧帽筋をほぐして肩こりを改善し、菱形筋を刺激して肩甲骨そのものを動かしやすくなります。

首・肩・肩甲骨まわりや胸の筋肉が気持ちよくほぐれ、デスクワークの人に多い「巻き肩」の改善にもうってつけです。腕の力を抜いて大きく回すほど、肩まわりはふっと軽くなっていきます。

「スマホ首」を改善する「胸ぐんぐん伸ばし体操」

肩こりとセットで起こりやすいのが、胸が縮こまる「巻き肩」や、頭が前に出る「スマホ首」。これを解放してくれるのが、ラジオ体操第一の4番目「胸を反らす運動」です。腕の動きを使って胸周りの筋肉を伸ばすので、いわば「胸ぐんぐん伸ばし体操」です。

胸の筋肉が硬くなると呼吸が浅くなり、全身に酸素が行き渡らず、疲れやすい体に。胸を大きく開くこの運動で、肩甲骨を寄せ、縮こまった胸の前側をぐっと伸ばしましょう。息を深く大きく吸いながら胸を広げると、肺の奥まで空気が届き、自然と代謝も上がっていきます。背筋がスッと伸びて若々しくなり、浅い呼吸が招く疲労感や集中力の低下を防ぐことにもつながります。

①脚を肩幅くらいに開き、腕は胸の前で交差。手は軽く握ります。

【図表4】胸を反らす運動。手を振り、肩の真横まで持ち上げる
出所=『じつはすごい! 科学的に証明された本当のラジオ体操』
胸を反らす運動。手を振り、肩の真横まで持ち上げる

②腕を真横に、肩の高さまでゆったり大きく振ります。

③戻ってくる遠心力を感じながら、腕を胸の前で交差させます。

【図表5】息を吸いながら手を大きく広げ、肩甲骨を寄せながら胸を開く
出所=『じつはすごい! 科学的に証明された本当のラジオ体操』
息を吸いながら手を大きく広げ、肩甲骨を寄せながら胸を開く

④息を吸いながら腕を斜め上へ振り上げ、胸を反らせます。手のひらを上に返すと、胸が開きやすくなります。

⑤戻した腕を、また胸の前で交差。①〜⑤を4回くり返します。

コツは、腰を反らせてお腹を突き出さず、「背骨の上部だけ」を軽く反らせること。手のひらが下を向いたままだと胸が開きにくいので注意してください。腕を伸ばす動きは、二の腕の引き締めにもつながります。