中傷に関与していた事実関係は揺るがない
これを聞く限りこの2人の主従は逆転していると思わざるを得ないが、木下秘書はあくまでも松井氏に「会ったことも話したこともない」といっていると、高市首相は答弁しているのである。その後、「面会したことはない」といい方を変えたが……。
だが文春の報道にも致命的な「誤り」があることが判明した。松井氏側から提供された中傷動画の中に、総裁選で小泉進次郎氏を揶揄した後に映る高市首相の画像が、総裁選後のポスターだったことが判明したのである。
やはり総裁選で、小泉氏を揶揄した後に映る高市首相の画像が、「FRIDAY DIGITAL」が今年の1月30日に掲載した写真と一致したなど、4つの重大な間違いがあったのだ。
だから週刊誌の報道などいい加減なものだという、高市首相側の高笑いが聞こえてくるようだ。
そのため文春は疑義が出た関連動画を一時停止したが、木下秘書側が作成したといわれる「TikTokのアカウントに載っていた3本の中傷動画『真実の政治』には時系列上の疑義は一切確認されなかった」(週刊文春6月25日号)としている。
さらに文春は、「『真実の政治』の動画やシグナルのメッセージなどが存在している以上、高市陣営が他候補の中傷に関与していた事実関係は揺らぐものではない」と言明した。
声紋鑑定の結果は…
文春は、6月5日の電子版で、松井氏と木下秘書との「Zoom」会議の音声を公開していたが、その音声の「声紋鑑定」を、警察の捜査などにも協力する「日本音響研究所」に依頼した。
音声鑑定の結果は「同一人物の音声と推定してよい」と出た。鈴木創所長は「高市首相が『高い声で違和感があった』と述べたのは、パソコンのスピーカーを通すと、実際に会った時より高く聞こえるからでしょう」と話している。
サナエトークン(SANAE TOKEN)は、高市早苗首相の名前や肖像を冠して2026年3月に発行された暗号資産(ミームコイン)だが、こちらも高市首相側は、「全く存じ上げない。どのようなものか知らされてない」と全否定している。
週刊現代(7月6日号)では、この問題を追っているジャーナリストの河野嘉誠氏のコメントを掲載している。河野氏によると、松井健氏という人物は「はじめから総理の名前を暗号資産ビジネスに利用するために、高市事務所に近づいたとみられる」とし、「木下氏は総裁選を機にノーボーダーから資料を受けたり、松井氏とオンライン会議をする関係になっていった」と、2人は利害が一致して協力関係にあったことは事実だとしている。

