天皇から出た衝撃発言

今の宮内庁長官の黒田武一郎氏は、高市首相が総務相時代の部下であり、親しい関係にあるといわれている。だが、高市首相が黒田長官を通じて、天皇や秋篠宮に会って話を聞いたという報道は寡聞にして聞かない。

しかし、6月13日、天皇皇后がオランダ・ベルギー公式訪問に先立って行われた会見で、天皇は高市首相を震え上がらせる衝撃発言をしたのである。

「記者会から『議論の受け止め』について問われた陛下は『制度にかかわる事項については私から言及することは控えたい』とされながらも、『皇室のあり方や活動の基本は国民の幸福を常に願い、国民と苦楽を共にすること』だと前置きされ、続けて、『こうした皇族数の確保のあり方についての議論においても、国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります』と、お気持ちを述べられたのです」(宮内庁担当記者=週刊新潮6月25日号

これは、さる宮内庁関係者によれば、

「今回は大きく踏み込まれ、くれぐれも『国民の総意』にそぐわないような案にはしないでほしいと、国会や政府に対して念を押された格好です。つまり、現在進行している案が、多くの国民の理解を得られているとは言えない状況を、陛下は十全に把握なさっているわけです」(同)

皇后雅子、長女の敬宮愛子内親王とともに 2019年(令和元年)8月19日、即位後初めての那須御用邸での夏季静養
皇后雅子、長女の敬宮愛子内親王とともに 2019年(令和元年)8月19日、即位後初めての那須御用邸での夏季静養(写真=在スリランカ日本国大使館/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons

「浩宮の乱」以来の波紋

天皇が皇太子時代の2004年5月10日、雅子さんが宮内庁内で酷いいじめに遭い、適応障害を発症したことについてこう言及したことがあった。

「外交官の仕事を断念して皇室に入り、国際親善が皇太子妃の大切な役目と思いながらも、外国訪問がなかなか許されなかったことに大変苦労していました。雅子のキャリアや、そのことに基づいた雅子の人格を否定するような動きがあったことも事実です」

これは「浩宮の乱」と呼ばれるほど大きな波紋を呼んだ。その時も、皇太子が欧州歴訪前の記者会見の席だった。

私は、天皇は娘の愛子さんを継承者にしてほしい、といっているのではないと思う。愛子さんは24歳、秋篠宮家の佳子さんは31歳である。

彼女たちの幸せを考えたうえで、国民の理解を得られる皇室典範改正をしてくれといっているのだと推察する。

天皇は「娘は私が守る」と決意しているのであろう。天皇は「国民の理解がなければ、天皇制は存続できない」と警告を発したと、私は思っている。この言葉を伝え聞いた高市首相は頭を抱えたのではないか。

天皇による発言は、感度の鈍い大メディアでも大きく取り上げられた。

この言葉の裏には、「私が愛する娘のためなら、私は何でもやる覚悟がある」という決意が込められていることは間違いない。