目的は「過去問で点数を取る」ことではない
過去問には、「次はどんな問題が出題されるか」の具体的なヒントがたくさんあります。
知識自体を問うタイプの問題が多いのか、それとも思考させるタイプの問題が多いのか。一問一答式が多いのか、文章を書かせる記述式が多いのか。時事問題は出るのか、出ないのか。
そういった出題の形式や傾向は、過去問を分析することで把握できます。志望校の出題の形式や傾向がわかると、塾や家庭で勉強をしているときにも、子どもがより意識的に学習を進めることができます。
たとえば四字熟語を習うときに、「○○中でも入試に四字熟語がよく出るから、しっかり覚えよう」といった具合です。テストや模試を受けたあとに見直しをして、苦手な分野を把握するのと同じ作用が働くわけです。
学習をするなかで、その学びが志望校の合格に近づくためのものなのだと感じられると、子どもの意欲も上がりやすいでしょう。
つまり、過去問演習をするのは、「過去問で点数を取る」ことが目的なのではなく、「本番で点数を取れるようになる」ことが目的なわけです。
“ラスボス”ではなく“お助けアイテム”
塾からは、過去問については「過去問対策」の授業が始まるまで(小6の夏休み明けまで)取り組まないように、と言われることが多いでしょう。
しかし、これは僕なりに解釈するなら、「解く」ことをしないでとの意味です。「見ておく」くらいは許容範囲と考えてもいいのではないでしょうか。
小6と言わず、小5でも小4でも、行きたい学校が見つかったら早めに過去問を「見ておく」のはまったく問題ないと僕は思っています。
過去問を“最後の最後に倒すべきラスボス”と特別視して、ギリギリまで取っておく感覚は根強いようですが、もっと柔軟に考えていいんですよ。
合否の可能性を測るというよりも、「どんな問題が出るのか」を知るのが過去問の最大の役割なのですから。
過去問は倒すべきラスボスじゃなくて、合格するためのヒントをくれる“お助けアイテム”です。出題形式や傾向の分析に使ってもいいですし、大問ごとにピックアップして演習問題として活用してもいいのです。


