先住民「佐伯」の討伐に使われた道具
これも本書の第六章で触れたが、昔、朝廷側のクロサカノ命が、土の穴倉に住む“佐伯”と呼ばれる先住民を討伐するため、その留守中、穴に“茨蕀”(イバラ)を敷きつめた。あるいは佐伯どもを滅ぼすために“茨”で“城”を造った。いずれにしても佐伯を殺す道具の名を取って県の名とした(『常陸国風土記』)。
朝廷軍にとっては輝かしい制圧の痕跡を残すために採用された地名なのかもしれないが、現代人なら、血のつく地名は避けるだろうし、そもそも死にまつわる地名など縁起でもないと感じるはずだ。
しかし古代人の感覚は違うのである。
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