疑問を持たず胃ろうを造っていた

僕は無抵抗か、抵抗する患者さんは眠らせて内視鏡を挿入していました。穴を開けるおなかには十分な量の局所麻酔をするのでそれほどの苦痛はなかったかと思いますが、いやがる患者さんや、何をされているのかわかっていない患者さんに、無理やり内視鏡を突っ込んでいたのです。今から考えてみれば拷問です。

予定していた処置が、患者さんの死亡によりキャンセルになることもよくありました。つまり、余命いくばくもない患者さんに対しても、主治医たちは胃ろうを造ろうとしていたわけです。

でも、当時はそんなことは考えませんでした。コミュニケーションが取れない患者さんの姿を見ると心にひっかかるものはありましたが、胃ろうを造り終えれば消えてしまう程度のものでした。