「トリプル安」が直撃

5月14日、日本政府がガソリン補助金や電気代補助の予算が近いうちに枯渇することから、追加で補正予算の編成を検討しているとロイターが報じた。さらに18日には補正予算の財源として赤字国債の発行が検討されていると報じられ、日本の財政に対する懸念が一挙に高まる(その後、高市首相は赤字国債の発行はできる限り抑制すると答弁)。市場では日本国債の売りが殺到、10年利回りが一時2.8%に達したほか、30年債に至っては4%以上まで上昇した。

この金利高が株価にも波及し、日経平均株価は一時、高値から約7%も下落。あわせて円安も進行し、弱気相場入りのシグナルとされる「円安・株安・債券安」の「トリプル安」が発生した。

赤字国債の発行による補正予算編成という、まさに高市政権が掲げる「積極財政」的な政策を実行しようとした途端に、日本国債に売りが殺到したわけだ。

高市政権の「看板政策」さえ、実際には実行が難しい。高市政権がそうした厳しい状況に追い込まれていることが、海外に完全にバレたと見ていいだろう。

海外メディアが注目する「反戦・反改憲デモ」

海外にバレた日本の弱点は、なにも資源や金融に限らない。ニューヨークタイムスはじめ海外メディアがこぞって日本各地で広がる反戦デモを取り上げはじめている。

記事は、日本が数十年の時を経て、「憲法に刻まれた反戦の立場」から離れつつあると指摘。デモ参加者たちは、高市首相による憲法改正の動きに反対していると報じられた。

反戦デモ
写真=iStock.com/FilippoBacci
海外メディアが注目する「反戦・反改憲デモ」(※写真はイメージです)

海外から見た日本はいま、いくつもの弱さを同時に露呈している。

そのひとつ、資源を持たず、中東の戦争に生活物資まで左右されるという日本経済の弱さについてはすでに触れたが、ここにきて、もうひとつの弱点が露呈している。

「日本が現代の脅威を抑止するため、これまで米国の核兵器に依存してきた」と報じているのはロイターだ。さらに、「米国は拡大抑止の下で、核を含むあらゆる軍事能力を用いて日本を守ると約束している。」とも伝えている。

安全保障をアメリカに依存しながら、その軍事的役割の拡大に国内世論が揺れるという、政治の弱さもフォーカスされつつある。

この二つが重なった時、「トランプにノーと言えない日本」という構図が見えてくる。